今回は基本情報技術者試験(基本情報)の対策で、特に午前試験におすすめな参考書『イメージ&クレバー方式でよくわかる 栢木先生の基本情報技術者教室』(栢木先生の基本情報)について紹介したいと思います。
主に内容のレビューと勉強時の使い方について書いていきます。
- 『栢木先生の基本情報』の概要と特徴
- 『キタミ式』と比較してどちらがおすすめか
- 基本情報の勉強においてこの参考書の使い方
- ITパスポート受験時にも使えるかどうか
『栢木先生の基本情報』とは?
『栢木先生の基本情報』は基本情報試験の最も定番の参考書の1つです。定番の参考書では『キタミ式イラストit塾 基本情報技術者』(キタミ式)と双璧をなす1冊ですが、こちらはより読みやすさ(理解しやすさ)を重視したコンセプトの参考書になっています。
僕自身、基本情報を受験した時は『栢木先生の基本情報』を使いました(キタミ式は知り合いが持っていたのを見させてもらったぐらいです)。
(余談ですが、この参考書の著者のことをずっと柏(かしわ)木先生だと思ってました。栢(かやの)木って読むんですね)
『栢木先生の基本情報』の特徴
この本の特徴は大きく分けて以下になります。
- 初学者向けに分かりやすさを重視した文章と内容になっている
- 単元毎に出題頻度が示されている
- 内容は午前試験のものがメインになっている
中身はこんな感じです。緑を基調とした目に優しい色合いです。

内容は分かりやすく、「~とくれば~」といった注釈が多く入っていて、知識の整理がしやすいようになっています。イラストも多く入っており、堅苦しさがないですね。
この参考書の大きな特徴は目次と表題にその単元の出題頻度が載っていることです。頻出の分野は押さえておきたいです。
内容は午前試験の出題範囲をまんべんなくカバーしています。午後試験については、アルゴリズムやプログラミング言語の部分はほとんどカバーされていないので気を付けましょう。
表紙カバーを取ると抹茶みたいな濃いめの緑一色でシンプルな感じですね。カバーを取って初めて気づいたんですが、カバーの裏に「重要用語虎の巻」という、出題されそうなの重要単語とその意味がまとめて印刷されています。試験直前に使えそうなのでカバーは付けといた方が良さそうです。(気付かなかった人結構いそう)
注意:使うなら最新版を買いましょう
購入する際は最新年度版を買いましょう。
僕は『栢木先生の基本情報』を2冊持っています。1つはブックオフで買った平成25年度版(¥210で買いました)、もう1つは人から貰った令和3年度版です。この2冊を比較してみると、内容が大きく異なっていることが分かります。総ページ数も、H25年度版は455ページなのに対し、R3年度版は527ページとボリュームも違います。
途中から最後年度の本を手に入れたこともありますが、古い参考書の方は結局ほとんど読まずに試験を終えました。今両者を比較してみると、セキュリティの章などは書いてある内容が大分増えていますね。反対に情報基礎理論などは書いてある内容があまり変わっていません。
ITは日々新しい情報がアップデートされていく分野です。特にセキュリティ分野などは技術の進歩により試験で扱われる事柄も変化していることから、なるべく新しい情報が載っている参考書を使用した方がよいでしょう。「安物買いの銭失い」とは良く言いますが、古い本を中古で買っても結局活用せずに無駄になってしまうので使うなら新しいバージョンをおすすめします。
『栢木先生の基本情報』と『キタミ式』はどちらがおすすめ?
僕は『栢木先生の基本情報』をおすすめします。なぜなら合格するための情報がしっかりカバーされているからです。
栢木先生の基本情報 | キタミ式 | |
---|---|---|
ページ数 | 528ページ | 720ページ |
特徴 | 分かりやすさ重視 | ボリューム重視 |
両者を比較してみると『キタミ式』がボリュームでは勝っていますが、『栢木の基本情報』の内容が劣っている訳では無く、むしろ必要な知識がシンプルに効率良く書かれていると感じました。(キタミ式は量が多くてごちゃごちゃしている印象)参考書としては内容が分かりやすく、持ち運びもしやすい『栢木の基本情報』が優秀であると感じました。
『栢木先生の基本情報』の使い方
参考書の使い方として、最初にお伝えしておきたいことがあります。
参考書を最初から全部読んでいく必要はありません。時間と労力がかかるので非効率です。
過去問道場などで問題を解きつつ、問題の解説でどうしても分からないところがあった時に参考書でそこだけ読む(参考書の確認問題を解く)というやり方がおすすめです。 最初からテキストを読み始めるのは推奨しません。
是非解いた方が良い問題
第3章の「基礎理論」や第7章の「ネットワーク技術」のIPアドレスの単元はこの参考書の確認問題で勉強することを薦めます。
計算問題が多いので、しっかり問題を解いて慣れることが大切です。これらの問題は午後試験でも必要な内容も多く含まれています。
『栢木先生の基本情報』はiパス対策にも使える?
この本は広い範囲を扱っているのでITパスポートの対策にも使うことができます。
iパスの過去問を解くときに分からない語句を巻末の索引から調べる使い方をすれば辞書代わりに便利です。iパスと基本情報どちらも狙っている方はiパスの参考書を余分に買うより、この本1冊を買っておけばiパス対策にも使えるので良いと思います。
さいごに
今回は『イメージ&クレバー方式でよくわかる 栢木先生の基本情報技術者教室』についての紹介でした。特に未経験者の方にはおすすめの参考書です。
- 『栢木先生の基本情報』は特に午前対策におすすめ
- 買うなら最新年度版がおすすめ
- 問題を解いていく中で分からなかった部分を参考書で理解する使い方が良い
とても使いやすい本なので、参考書選びの際は是非参考にしてみてください。以上で記事を終わりにします。