基本情報技術者試験(基本情報)の参考書「イメージ&クレバー方式でよくわかる 栢木先生の基本情報技術者教室」(栢木先生の基本情報)について紹介します。
主に内容のレビューと勉強時の使い方について書いていきます。
「栢木先生の基本情報技術者教室」は基本情報試験の最も定番の参考書の1つです。定番の参考書では「キタミ式イラストit塾 基本情報技術者」(キタミ式)と双璧をなす1冊ですが、こちらはより読みやすさ(理解しやすさ)を重視したコンセプトの参考書になっています。
私が基本情報を受験した時は「栢木先生の基本情報」を使いました(キタミ式は知り合いが持っていたのを見させてもらったぐらいです)。
この本の特徴は大きく分けて以下になります。
中身はこんな感じです。緑を基調とした目に優しい色合いです。
内容は分かりやすく、「~とくれば~」といった注釈が多く入っていて、知識の整理がしやすいようになっています。イラストも多く入っており、堅苦しさがないですね。
また、この参考書の大きな特徴は目次と表題にその単元の出題頻度が載っていることです。頻出の分野は押さえておきたいです。
内容は科目A試験の出題範囲をまんべんなくカバーしています。科目B試験については、アルゴリズムやプログラミング言語の部分はあまりカバーされていないので気を付けましょう。
表紙カバーを取ると抹茶みたいな濃いめの緑一色でシンプルな感じですね。カバーを取って初めて気づいたんですが、カバーの裏に「重要用語虎の巻」という、出題されそうなの重要単語とその意味がまとめて印刷されています。試験直前に使えそうなので、カバーは取っておいた方が良さそうです。これは気付かなかった人が結構いそうな気がしますね…。
1つ注意点ですが、購入する際は最新年度版を買いましょう。
実は、私は「栢木先生の基本情報」を2冊持っています。1つはブックオフで買った平成25年度版(¥210で買いました)で、もう1つは人から貰った令和3年度版です。この2冊を比較してみると、内容が大きく異なっていることが分かります。総ページ数も、H25年度版は455ページなのに対し、R3年度版は527ページとボリュームも違います。
途中から最後年度の本を手に入れたこともありますが、古い参考書の方は結局ほとんど読まずに試験を終えました。今両者を比較してみると、セキュリティの章などは書いてある内容が大分増えていますね。反対に情報基礎理論などは書いてある内容があまり変わっていません。
ITは日々新しい情報がアップデートされていく分野であり、特にセキュリティ分野などは技術の進歩により試験で扱われる事柄も変化していることから、なるべく新しい情報が載っている参考書を使用した方がよいでしょう。「安物買いの銭失い」とは良く言いますが、古い本を中古で買っても結局活用せずに無駄になってしまうので使うなら新しいバージョンをおすすめします。
私は「栢木先生の基本情報」をおすすめします。なぜなら合格するための情報がしっかりカバーされているからです。
両者を比較してみると「キタミ式」がボリュームでは勝っていますが、『栢木の基本情報』の内容が劣っている訳では無く、むしろ必要な知識がシンプルに効率良く書かれていると感じました。対してキタミ式は量が多くてごちゃごちゃしている印象です。
参考書としては、内容が分かりやすく持ち運びもしやすい「栢木の基本情報」が優秀であると感じました。
参考書の使い方として、最初にお伝えしておきたいことがあります。参考書を最初から全部読んでいく必要はありません。この方法だと終わるまでに時間と労力がかかり過ぎるので非効率です。
過去問道場などで問題を解きつつ、問題の解説でどうしても分からないところがあった時に参考書でそこだけ読む(参考書の確認問題を解く)というやり方がおすすめです。 最初からテキストを読み始めるのは推奨しません。
個人的には「基礎理論」の章や「ネットワーク技術」の章の「IPアドレス」の単元はこの参考書の確認問題で勉強することをおすすめします。
計算問題が多いので、しっかり問題を解いて慣れることが大切です。
今回は「イメージ&クレバー方式でよくわかる 栢木先生の基本情報技術者教室」についての紹介でした。特に未経験者の方にはおすすめの参考書です。
余談ですが、この参考書のことをずっと柏(かしわ)木先生だと思ってました。栢(かやの)木って読むんですね…。
とても使いやすい本なので、参考書選びの際は是非参考にしてみてください。以上で記事を終わりにします。