基本情報技術者試験のCBT方式の導入から大幅に上昇した合格率について、試験のデータなどから考察してみます。
まず、上昇した合格率について試験のデータ(統計情報)から見ていきたいと思います。
「情報処理推進機構の統計情報 | 情報処理推進機構」によると、各回毎でバラつきはあるものの、近年の基本情報の合格率は22~28%を推移していたようです。合格者数は12000~15000人くらいを推移しています。
しかし、CBT方式に移行した令和2年試験には48.1%、令和3年試験は40.7%と合格率が20%もアップしています。合格者数もかなり増えていることがわかります。
基本情報技術者試験の合格率の変遷をまとめてみました。
年度 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率(合格者数/受験者数) |
---|---|---|---|
H20年~R1年 | - | - | 22~28% |
R2年 | 52,993 | 25,499 | 48.1% |
R3年 | 85,428 | 34,734 | 40.7% |
R4年 | 101,620 | 38,033 | 37.4% |
R5年 | 133,732 | 57,278 | 47.1% |
R6年 | 101,620 | 54,501 | 40.8% |
多少の上下はあるものの、CBT方式の導入前より大きく高い合格率となっています。
一見すると、20%も合格率が上がったのだから試験が簡単になったんだろうと思われますよね。
実際のところはどうなのでしょうか?私も2月にCBT方式で受験して合格したのですが、今までの過去問と比較しても、問題の難易度自体は過去問と比べて難しい訳では無いという印象があります。
それに加えて、午後試験の改定により試験が総合的に楽になったというのは大きな一因であると思います。
私なりに合格率が上昇した理由を、CBT方式という面から考察してみました。
私が受けた感想では、難しい問題は出てなかったという印象です。特にアルゴリズムはやっていた過去問より簡単に感じました。私が解いていた最近の試験のアルゴリズムの方が難しかった気がします。試験方式の変更により、問題難易度を上げることを避けたのではないかと思います。
逆に言えば、合格率が上昇していることから、合格率を下げるために徐々に問題の難易度を上げていく可能性も考えられます。
令和2年の改定により、選択問題の回答数が4問から2問へ減少しました。そのかわりにアルゴリズムとプログラミングの必須問題の配点が上昇しました。
選択問題が少ない分他の対策に掛けられる時間も増え、大問1つにかけられる時間が増えたことにより、点数が取りやすくなったと考えられます。しかし、アルゴリズムとプログラミングの配点が合わせて50点になったので、プログラミング系の問題が苦手な人には厳しい試験になったとも言えます。
今までの筆記試験での基本情報では、応用情報と受験日は同日なので併願受験が出来ませんでした。
CBT方式に変わったことで、応用情報と並行して受けられるようになり、受験者のレベルが上がったことが合格率の上昇の理由の1つであると思います。
可能性は否定できません…。試験の合格率が下がっているのであり得る話です。更に、新たに試験の出題形式も変更されます。1
しかし、私は基本情報の合格率を下げていくことが正しいとは思えません。多くの受験者は基本情報を取ることがゴールという訳では無いですよね。エンジニアで基本情報を持っているからといって、仕事で大きく優遇されることはあまりないでしょう。
基本情報というのは受かったら応用情報や高度試験へとステップアップするためにあると思っているので、今くらいの難易度でいいのではないかと思ってしまいます。
この記事では基本情報の合格率に着目してみました。最後に言いたいことは、合格率が爆上がりしたということは、IPAのさじ加減でこのまま下がっていくこともあり得るということです。
勉強しなくても受かるというのは勘違いですので気を付けましょう。でも合格率の高さから今が受け時であるのは事実なので、早めにに取得を目指すといいかもです!
以上で記事を終わりにします。