応用情報技術者試験の令和3年度春期試験に合格しましたので、試験の対策・結果・感想などを合格体験記としてまとめたいと思います。
また、基本情報を飛ばして応用情報を受けるのはアリかについて個人的な意見を書きました。
応用情報技術者試験は情報処理技術者試験の区分ではレベル3に分類されています。 基本情報よりさらに1つ上のレベルの試験ですね。一般的な資格の中では難関資格ともいわれています。
試験形式と同じく、午前試験と午後試験と別れています。それぞれ小問形式と大問形式で試験時間はどちらも150分間です。合格点は午前・午後の両方で60%以上の正答率が必要です。一見、基本情報とよく似ている形式に思えますが、基本情報とは大きく異なる点があります。
それは、午後が記述式であるという点です。大問が11問出題され、その中から5問(情報セキュリティは必須)を選択し解答します。
記述式であるため解答しづらいことに併せて、問題の難易度も全体的にレベルアップしています。
また、筆記試験であり日時と会場が指定されているので、場所日時に関してもCBT方式の基本情報とは違いますね。
次に、受験までの流れと結果を書いていきます。
応用情報については受験を決めたのが基本情報を受けたすぐ後だった記憶があります。
会社からのノルマは達成しましたが、基本情報が筆記試験からCBT方式の試験に変わったことから、どうせ受けられるしと基本情報の上位の試験である応用情報技術者試験(応用情報)を4月に受けました。
「絶対に取ろう!」と思っていた訳では無く、「IT業界なら持っておいた方が得・受験費用も他の2つと同じ5700円である・試験日も4/18と近い」などいった、大したことない理由で受けました。やったことのない記述の筆記試験だったし、秋にもう一回受けようって気持ちの記念受験だったんですね。
上に書いた通りモチベーションはそんなになかったことや、4月から社会人になり前ほど時間が取れなかったこともあり、期間は約2ヶ月と空きましたが勉強量自体は基本情報の時より少なかったと思います。 恐らく総勉強時間は20~30時間くらいですかね。明らかに勉強不足でした。午後の選択問題は事前にある程度分野を絞って決めていました。
試験日は日曜だったので家族に車で送ってもらいました。試験会場はデカいホールみたいなところでした。
会場は1000人くらい入る大部屋に机がズラッと並んでいて、大学入試の時を思い出しました。私の席は一番後ろの席だったので、後ろから周りが良く見えたんですが、受験者の年齢層は基本情報よりぐっと上がっていて、社会人風の方が多かったですね。左前の方に座っているおじさんが独り言をブツブツ言ったり、一人で笑ったりしていたのが印象的でした…。ただ、欠席してる机もそこそこいました。午後になるとそれより減って結構空きが見えてました。
午前試験は過去問も多く1時間ちょいくらいで解答し終わったので早めに退出しておにぎりを食べたり休憩してました。また午後の試験になるまで持参した参考書でセキュリティの章を見直してました。
午後試験ではセキュリティ・システムアーキテクチャ・組み込みシステム・情報システム・システム監査を選択しました。本当は情報システムではなくプログラミングを選択する予定でしたが、一見して難しそうだったので、アドリブで情報システムに変えたのですが、それが失敗でした。全然分からなかったので適当に回答してしまいました。
後日、自己採点した時では情報システムは殆ど不正解でした。やっぱプログラミングにしとくべきだったかと後悔。合計点もざっくりと採点して55~58点くらいだったので落ちてると思っていました。
下に試験結果を載せます。
午前が75点、午後が60点でした。午後が超ギリギリでした…。正直、受かってると思ってなかったのでビックリしましたね。記述問題の部分点とかがあったのかもしれません。こんなんで受かってもいいのか?と思ったかもしれませんが、合格は合格なので気にしないことにします。
ここから、午前と午後について勉強方法をそれぞれ解説していきます。前提として、基本情報に合格済みかまたは基本情報に合格できる程度の知識量がある人を想定しています。そうでない方は、まず基本情報の勉強から始めることをおすすめします。
ネットで検索すると、応用情報に受かるには未経験からで500時間であるという意見が多いようですね。基本情報を合格する知識があれば、合格するには200時間からというのが一般的と言われていますがどうなんでしょう。
私の意見になりますが、200時間からというのはちょっと盛ってる気がします。私の場合基本情報を持っていて、応用の勉強は30時間くらい(午前午後の比率は半々)しかやってませんでした。本番では午後がギリギリで受かったので、運が良かった部分が大きい気がしますが、基本情報を持っている人は多くて100時間以上勉強すれば十分受かるレベルに達すると思います。
後、午後試験は運が絡んでくるので、単純に勉強時間を増やせば確実に受かるという訳ではない気がします。
午前よりは午後の勉強を重視すべきだと思います。午後は記述なのである程度の慣れが必要です。私も午後の勉強をおろそかにして点が低かったので、もっと午後の問題を解くべきでした。
午前試験で合格点を取れる見込みができたら早めに午後の勉強に取り掛かりましょう。合計で100時間対策に費やすとしたら、午前と午後で40時間:60時間くらいの比率が良いでしょう。
午前試験に関しては基本情報と同じなのですが「応用情報技術者過去問道場 | 応用情報技術者試験ドットコム」で過去問をひたすら回すのが一番早いです。基本情報と似た問題が多いので、問題にはそれ程詰まらないと思います。そんなに古い過去問を解く必要はないので、直近から10回分くらいを解くのが良いでしょう。正答率は8割くらいを目指して、到達したら午後の勉強をしましょう。
おすすめのテキストについてですが、私は「応用情報技術者 合格教本」を使っていました。以下の記事で詳しい内容について紹介しているので是非参考にしてください。
この本は範囲を一通り網羅していることと、見出しごとに午前で出るか午後で出るかマークが書いてあるので分かりやすいです。本番でも持っていき、午後が始まる直前にセキュリティの章を見直してました。
問題を解きつつ、問題の解説でどうしても分からないところがあった時に参考書でそこだけ読む、というやり方がおすすめです。 なお、最初からテキストを読み始めるのは推奨しません。時間が掛かるので非効率です。
午後試験の勉強を始める前に選択問題を事前に選択しておきましょう。全分野を勉強するのは非効率です。関連記事で主観ではありますが、おすすめな選択問題を紹介します。
おすすめの勉強方法は過去問演習が一番です。幸い、過去問道場には午後試験の過去問も掲載されています。わざわざ過去問の問題集を買う必要はありません。ここで、過去問は印刷して解いた方がいいです。本番に近い環境でやれるので練習になります。
情報セキュリティと事前に選んだ分野を、少なくとも直近10回分くらいは解いておきましょう。ついでに時間配分も意識しましょう。2時間半で大問5つなので、1つの大問は30分で解けるといいですね。
続いて、受験時に注意したいことを書きます。
解き終わって見直ししたら早めに退出しましょう。実質午後が本番なのでできたら早めに退出して、良さげな休憩場所を確保してご飯を食べて備えましょう。
一通り過去問道場をやっていれば労せず時間内に解き終わります。最後まで試験会場にいる意味はありません。早めに退出できればその分多めに休憩することもできるので、その時間で午後の最終確認などをできれば余裕を持って午後に臨めます。
午後試験の注意するポイントは時間配分と問題の選択です。
試験を通して時間配分に気を付けましょう。詰まっても30分経過したらすぐに次の問題にいくことをおすすめします。どうせ大問1つで20点しかないので、選択した問題を全部解かないと点は伸びません。
試験終了する10分くらい前には問題を選択する箇所をちゃんと確認しましょう。選択間違いなどで点を落として不合格になるのは勿体無いです。意外と見落とすのでちゃんと確認することが大切ですね。
ネットでは、「基本情報を受けずに応用情報受かった!」という話を見ることも多いです。実際基本情報を受けずに応用情報を狙っている人はいるかと思いますが、私はアリだと思います。
基本情報はアルゴリズムとプログラミングの配点は50点と非常に高いので、苦手な人にはキツイですよね。
応用情報はプログラミングが必須ではないので、選択問題を文系問題でいけば、合格することは十分可能だと思います。ただ、午前問題への対策に時間が掛かるということがデメリットになりそうですね。午前は基本情報と関わりが深いので、飛ばすとなると午前をしっかり勉強することが必要ですね。
ここまでが応用情報合格攻略法になります。
私が受けた時やって良かったことは、午後の選択問題を事前に決めて勉強したことと、本番の午前で早めに退出したことです。逆に、反省点は勉強する時間が少なかったことです。
ギリギリの合格なのであまり大きいことは言えないのですが、参考になれば幸いです。以上で記事を終わりにします。